このページは要約筆記サークル・OHP金魚の
日々の苦闘を綴る 汗と涙と笑い(?)の記録です。

2015.1月〜20015.12月

12月19日 手話サークル・クリスマス会

福祉会館で行われた手話サークルのクリスマス会にに要約筆記がつきました。

12月9日 忘年会 のち「レインツリーの森」鑑賞会

今年度の締めくくり、忘年会が奈良市の某所で開かれました。

*** 写真担当からファイルが送られてきたらアップします。

それまでしばらくお待ちください。(^^)***




人気のパイキングスタイルのお店で長時間居座ることもできず、 2時前にはお開きとなるところでしたが・・・

「確か、映画は2時からだったはず。」

この日はまだ、以前金魚の掲示板でも紹介した(現在掲示板は閉鎖しています)中途失聴者がヒロインの小説、 「レインツリーの国」の日本語字幕上映が行われている期間でした。

しかも、イオンモール郡山の映画館では水曜日はレディスデイ。
1100円で観られるとあって、車に分乗し、急遽郡山まで戻ることに。

メンバーには男性もいましたが、そこは障害者手帳の同伴割引を使わせてもらって、 全員が割引料金で90分の映画を鑑賞しました。

青春恋愛ものですが、中途失聴・難聴者を理解する上で大切なことが山盛り盛り込まれていました。

男性主人公は大阪人で、大阪弁を喋ります。見知った大阪の景色も出てきます。
物語としても楽しめますし、わりと泣けます。

みなさま、ぜひご覧になってください。

この映画がDVDになる時は、日本語字幕が必ずついているものと信じています!!!

12月5日 やまと郡山人権フェア

城ホールで行われた「やまと郡山人権フェア」に要約筆記がつきました。

11月22日 柳沢吉保サミット

城ホールで行われたに「柳沢吉保サミット」に要約筆記がつきました。

11月4日〜11月25日 「聞こえのサポーター(要約筆記)講座」

今年のサポーター講座は4回講座となりました。

広く市民の形に受講していただきたいということで出席回数は任意とし、 1回だけの受講もOKとしました。

申し込み締め切りに間に合わなかった方も、2回目から参加してもらいました。

  

要約筆記者のような専門性を求める難しいものではありません。
地域・職場などで聴覚障害のサポートをしていくために必要な基礎知識や、ちょっとしたコツを楽しく学べる内容です。

今回初めて、配偶者が聴覚の障害者手帳を持っておられる方が参加され、 耳マーク、蝶マークに関することなど、難聴者や講師に切実な質問をされていました。

敷居の低い講座にすることで、今現在本当に困っておられる方、サポートの仕方に 悩んでおられる方の助けになれることを知りました。受講生を通して、 地域の中途失聴・難聴者に必要な情報が届けられたことは幸いでした。

反省会では、来年度からは聴覚障害の方にも一緒に参加してもらえるような形を考えよう、という意見も出ました。

地域と密着した、実りのある講座を行っていきたいと思います。

10月日28 定例会

この日は軽いお茶会を開きました。

美味しいロールケーキをいただき、 みかん→カエル→絵本 のように、真ん中の音を拾っていく 三文字・中文字しりとりで盛り上がりました。

また、OHCの設定の練習をしました。

短時間で適格に設定できるよう、忘れていたことは しっかり覚え直してくださいね。

10月14日 定例会

忘年会の参加について、すったもんだの(苦笑)話し合いがありました。

その後、来週から始まるサポーター講座で使用する録画DVDを観ました。 聴力レベルをチェックするというもので、60代、50代、40代・・・と、 自分の聞こえがどのくらいかを各自チェックし、ショックを受けた人も。

その後は講座のリハーサルをして、修正ポイントを確認しました。

10月14日定例会

この日は軽いお茶会を開きました。

美味しいロールケーキをいただき、 みかん→カエル→絵本 のように、真ん中の音を拾っていく 三文字・中文字しりとりで盛り上がりました。

また、OHCの設定の練習をしました。

短時間で適格に設定できるよう、忘れていたことは しっかり覚え直してくださいね。

9月30日 定例会

第四水曜が祝日だったため、9月は5週目の水曜日に例会を開きました。
難聴者も3名参加があり、賑やかな例会となりました。

前半は連絡事項の伝達と相談。
字幕作業の打ち上げや、忘年会の日程、イオンの黄色いレシートキャンペーンの使い道、 市内の高齢者施設での字幕映画の催し計画、施設職員向けの講座などを話し合いました。

例会での情報保障は模擬現場でもあります。

先輩と一緒に書くことで良いところは取り入れ、 悪いところは反面教師にして、自分の成長の糧にしてください。

難聴者が複数参加してくれると、健聴者も話し方の勉強ができてありがたいです。
何度も「スクリーンを見て」、「難聴者を置いて行かないで」という注意が飛び交いました。

久しぶりに参加する難聴者からも「スクリーンを見て話すのを忘れてた。」との声が出ました。

発言した難聴者にスクリーンを確認してもらって、自分の言いたいことが伝わるような書き方に なっているかを見てもらうことは一番の練習になります。

「そういう意味で言ったのではない。」「それじゃ意味がわからない。」 などの難聴者からの意見は大歓迎。
先輩に注意されるより受け入れ安い(?)と思うので、遠慮なくビシバシ言ってくださいね。

情報保障者は、周りが笑っている時は難聴者も笑えるように書きましょう。

同時に笑うことが難しくても、何がおかしくて笑っているのかを伝えるようにしてください。
今聞こえていることを書くのに必死で、楽しいことをすっ飛ばさないようにお願いします。

派遣現場では話を追いかける方が大事な時もありますが、 例会は単に練習の場ではなく、難聴者も健聴者も「参加して良かった、楽しかった」 と思える場でないとね。それが金魚のモットーです。(^▽^)


お茶の後は市の福祉課と相談しながら進めている、 市教職員に中途失聴・難聴者を理解してもらうめの講座についての相談をしました。

まだ明確な計画ではありませんが、前もって難聴者会員にお願いして、 先生方に知っておいてほしいことを考えてきてもらい、その発表を一人ずつしてもらいました。

その後でサークルの教職経験者からの意見も聞きました。

理想と現実のギャップは、やっぱり大きい。

でも、「そんなもんだ」と諦めてしまったら何もできません。

私たちが一歩を踏み出すことで、少しでも何かが変わればいいてすね。

9月9日 定例会

台風の接近で例会ができるかどうか危ぶまれましたが、通常通り開かれました。

まず、難聴者体験談「冬芽を想う」の文を聞きながら書く練習をしました。

文章として成立しているものの音読を要約するのは、とても難しいことです。
聞こえてくることを文字にするのではなく、 筆者である難聴者の本当に言いたいこと、伝えたいことを拾い上げる練習になりました。

検証の後は、楽しいお楽しみ企画、お食事会についての相談をしました。
日にち、候補のお店などがてきぱきと決まりました。

その後、11月のサポーター講座用のホワイトボートを作成する班と、 要約筆記者・待機者の実践練習班に分かれて時間まで過ごしました。

8月29日 「第10回 義経・与一弁慶・静 合同サミットin郡山」

城ホールで行われた市民劇団「古事語り部座」による演劇、「郡山千本桜〜大納言秀長の白虎伝説〜より」 に日本語字幕がつき、 その後の講演・パネルディスカッションに要約筆記がつきました。

8月26日 定例会

1か月ぶりの定例会。連絡事項の後、短い例文を二つ練習しました。

中途失聴・難聴者をサポートするサークルの会員である以上、最低限の技術は保持していないとね。(^^)

お茶を挟んで後半は、今後のサークルの指針について話し合いました。

字幕作成作業、教職員向けの研修会、高齢者施設の訪問、病院や市役所での支援など、 サークルとしててきることは何か、どういう方向で活動を進めるか。

今後の例会で各自の意見を出し合うことになりました。

8月23日 「茜色の約束」上映会

市の広報「つながり」の記事から「茜色の約束」の無料上映会があると知り、 字幕をつけさせてもらえないかとお願いしたところ、 急な申し出でにも関わらず快くOKしてもらえました。

ギリギリの決定で、日本語の字幕がつくことを伝える時間もあまりありませんでしたが、 県の難聴協の方々、ろう学校の生徒さんたちが来てくださいました。

中村獅童さん、笹野高史さんなど、 有名な役者さんも出演されているファンタジーコメディーで、 映画を観て笑っておられる姿を拝見し、嬉しくなりました。

今回の字幕は自動流しで送り出しました。 そのためかどうか、一部、表示用のパソコンには上がっている文字が、 スクリーンには映らずに飛ばされてしまったところがありました。

また、現場のスクリーンに合わせて文字の大きさを小さく変更したのですが、 リハーサルではうまくいったのに、本番では元の大きさで映ってしまいました。 後半になって突然文字が小さくなって、観ている人を 戸惑わせることになってしまい、申し訳なかったです。

今後の反省点とさせていただきます。

7月29日 夏休み子ども企画「君にもできるよ、聞こえない人のサポート

  

今年で5回目となるこの企画。

事前申し込み人数は過去最少の3名でしたが、 お兄ちゃん、お姉ちゃんと一緒に来てくれた子が参加してくれて 最終参加者は5名になりました。最年少は6歳の男の子です。

人数が少ないので、保護者も一緒に、アットホームな感じで進めました。

冒頭に30秒ずつ、@音なし、A字幕のみ、B音と字幕つきでアニメを観てもらった後、

「いつもお家で観てるのと、どんなところが違ってた?」と質問すると

「音がしなかった」

「なんか下の方に字が出てきた」

「音がないとわからない。」

「音がないと面白くない。」

こちらの意図した反応が返っきて、思わずにんまり。(^^)

聞こえない人が普通にテレビを見たら、内容もよくわからないし、面白くありません。
でも字幕がつけば、楽しむことができます。そして、音と字幕の両方があれば、 聞こえる人も聞こえない人も同じ番組を一緒に楽しむことができます。

聞こえないことの不便さと、文字で伝えることの大切さを体感してもらった後、 中途失聴について話をきいてもらい、自分の耳を大事にすることを学んでもらいました。

聞こえない人は見ただけではわかりません。

前を歩いている人が、自転車のベルを鳴らしても道をあけてくれない時など、

「あ、もしかしたら聞こえていないのかも」

と思える人になってくださいね。

  

難聴者の自己紹介&体験談の後、 机を寄せて難聴者からの質問に答えてもらいました。

  

聞こえない人に伝える一番簡単な方法は、書いて見せることです。

特別参加の6歳の男の子も、スタッフがびっくりするくらいしっかりした字を書いてくれました。

  

  聞こえない人の質問に答えることができたら、 次は他の人の話を聞こえない人に伝えてみましょう。

  

休憩のお知らせの要約筆記を、子どもたちに体験してもらいました。

  

  

冒頭で少しだけ見たアニメの全編を、音声と字幕付きで観たました。

その後、自分のことを難聴者に知ってもらうために前ロールを作り、 一人ずつOHPに映して説明してもらいました。

  

頑張ってくれたみんなに、 難聴者から「聞こえのキッズサポーター認定書」を渡します。

    

  

名札フォルダーに入れて帰ってね。

最後に、今日の感想をみんなに聞きました。

     

「聞こえない人は大変なんだとわかった」    「困っている人がいたら助けたい」

みんなの優しい気持ちが伝わってきました。

  

感想をホワイトボードに書いて見せてくれた子もいて、 難聴者だけでなくスタッフもビックリ。とても嬉しい驚きです。

携帯用ホワイトボードはスタッフの手作りです。
早速有効に使ってもらって、ホワイトボード作成班も感激していました。

夏休み中にも、おじいちゃん、おばあちゃんとの会話にもホワイトボードが活躍するかもしれませんね。

あんまり大きな音でゲームをしたりテレビを見たりしないようにして、 楽しいお休みにしてください。

ありがとうございました。

7月22日 納涼大会

福祉会館駐車場で行われた納涼大会に、輪投げの店を出しました。

今年は参加できる人が少なくて、参加を見合わせようかという意見も出ました。
でも、毎年楽しみにしてくれている子人もいるので、過去最少人数での出店となりました。

毎年恒例、輪投げは1回10円で5本の輪を投げられるという超安値。
リピーターも続出しました。

去年に引き続き、車椅子の方も参加してくれました。
今年は初めて、視覚障害の方も参加してくれました。

スタッフに手を取られ、「ここに、こんなふうに立ってるから」と教えられた後、 見事輪っかを投げ入れることができ、一際大きな拍手がおこりました。

ビンゴ大会も無事終了。

納涼大会に初めて参加したスタッフは、 「大変だったけど楽しかった」と言っていました。

そんなふうに、参加する誰にも、楽しい思い出となればいいですね。

7月22日 定例会

子ども企画前の最終リハーサル&打合せ

以前の子ども企画では、字幕アニメは手書きロールを流していました。
でも今年は、せっかく苦労して習得したパソコン字幕を導入することに。

とはいっても「茜色の約束」の字幕とは又別のメンバーが担当したので、大変でした。
いろいろ苦労しながら、頑張って作ってくれた字幕を映像に重ねてみんなで観ました。

やっぱりパソコン字幕は文字が統一されていて見やすいです。
ロールを動かすガサガサした音も一切しませんので、見ていて違和感がありません。

OHP金魚に新しい「技」ができました。(^▽^)

7月12日 奈良県難聴協会役員会

三の丸会館で行われた役員会に要約筆記がつきました。

7月10日 「社会を明るくする運動」合同集会

城ホールで行われた集会に要約筆記がつきました。

7月8日 人権を考える市民集会

城ホールで行われた市民集会に要約筆記がつきました。

7月8日 定例会

月末の子ども企画の準備をしました。

字幕作成班は映像に合わせて文字出しをする練習。
ホワイトボード作成班は流れ作業で粛々と仕事を進めました。

6月24日 定例会

前半は連絡事項を伝達し、その後は7月の子ども企画に初参加する難聴者の自己紹介を書きました。

ロールで練習したい人、ノートテイクの練習をしたい人、それぞれ自分のやりたい方法を選びました。

子ども企画の導入部に予定している挨拶なので、持ち時間は5分です。 時間を体感してもらうために、5分たったところで難聴者にはストップしてもらいました。

話したいことの半分も伝えられなかったことに少々驚いておられた様子で

「リハーサルしてもらってよかった。」

と言っておられました。

再度挑戦しましたが、今度も5分たっても話は終わりませんでした。

そのまま続けて言いたいことを全部話してもらったところ、合計で10分ほどになってしまいました。

あまり初めに難しいことを言っても、子どもは退屈してしまいます。

初めの挨拶は短めにしてもらって、難聴者との触れ合いや筆記体験がすんだあと、 最後に難聴者が感想を言う時間をたっぷりとれるようにするつもりです。 思いのたけは、その時に存分に語ってくださいね。。(^^)


リハーサルをした難聴者さん手作りのケーキをいただきながら、お茶休憩。

そのあと、ホワイトボード作成班、アニメ字幕作成班、難聴者との打合せ班に分かれて、 時間まで仕事をこなしました。

「茜色の約束」に字幕を付ける運動・新たなる旅立ち

映画会もなんとか成功、反省会で修正点を確認した後は…。

「茜色の約束」が商業映画である以上、上映には経費がかかります。
OHP金魚が資金を負担する形の上映はなくなります。

独自で出張上映をされる団体があり、 日本語字幕を希望された場合に金魚作成の字幕を提供するために。

画面を見ながら手動で字幕を送り出す、という方法では具合が悪い。

私たちはサンプルDVDで何度も練習することができました。
練習しないとタイミングよく字幕を出すことができないのです。

金魚のメンバーしか文字出しできない、 上映の度に練習しなければならないというのでは、あまりにも不便です。

そこで、字幕が自動で送り出せる作業を進めることになりました。

以前から、IPtalk (アイピートーク)というソフトを使えば、それができることは解ってました。 ただ、どうやったらいいのかがよく解りませんでした。

上映会も終わって時間の余裕ができたので、いろいろ試してみたところ、 なんとか形になりそうなところまで漕ぎつけました。

これが完成すれば、IPtalk が入っているパソコンさえあれば、 誰でも簡単に日本語字幕を映し出すことができます。


字幕を自動で送り出せるようにする。

「茜色の約束」に字幕を付ける運動は、ここに完結を宣言し、 我々は、新たなる使命をもって旅立ちます!(^^)

6月10日 定例会

字幕映画上映会後の初めての例会です。

まず連絡事項と映画会の反省会がありました。

アンケートではわからなかった来場者の声や、スタッフが感じたことなどを 拾い上げました。

@あれだけ何度もみんなで確認した字幕だが、入力ミスが何か所かあった。

A映画に字幕を重ねるため、その境界線が画面によっては気になった。

B磁気誘導ループの音声が大きすぎて、途中で席を変わられた難聴者がいた。

入力ミスは、もちろん訂正しました。

境界線をなくすには、映像に重ねずに字幕を単独で映し出す方法が考えられます。

そうすると今度は、映像と字幕を同時に見ることができるかという問題になってきます。

どなたか良い方法があれば、ぜひアドバイスをお願いします。(低頭)

・・・製作者サイドで初めから、字幕のついた映画を作ってもらえば何の問題もないことなのですが。(^^;)

ループの音量の調整をどのようにすべきか、認識が薄かったかもしれません。

事前に難聴者にチェックはしてもらっていたのですが、複数の方に試してもらうべきでした。

今回はどこに難聴者が座られても良いように、椅子席の周りをぐるっとループで囲んでいましたが、 こぢんまりした人数で会場のスペースに余裕があったために、ループの影響のない席に移動できたようです。

次回からは、ループの席と、ループのない席を設けようということになりました。

お茶の時間には「ネームホルダー争奪じゃんけん」がありました。

イオンの黄色いレシートキャノンペーンで買いそろえた、 ピンク、ブルー、水色、白、水玉の可愛い名札入れから、各自の好みの色を選んでもらったところ、 水色だけ希望者が数量よりも多くなり、争奪じゃんけんとなりました。

その後、次のイベントである夏休みこども企画の1回目のリハーサルをしました。

3週間も例会がなかったので、 ちょっぴり活を入れるためにも、ほぼ全員がOHPで情報保障をしました。

たいてい休み明けは、手が動かなかったり、略語・略号を忘れていたり、ローテーションが 滅茶苦茶だったりするものですが…。

今回はみんな、思ったよりも優秀でした。
子ども向けなので講師が解りやすい言葉で、しかも、ゆっくり話したからかもしれません。

それでも「速い〜。」と言っていた人もいましたが・・・。(苦笑)


その後は子ども企画に向けて、 アニメ字幕作成班とホワイトボード作成班に分かれて打合せをしました。

何かの目標に突き進むとき、金魚は本当にみんな協力的で助かります。

子ども企画は今年で5年目。
ずっと続けていくのはもちろん、年々少しずつでも進化していけたらいいですね。

「茜色の約束」に字幕を付ける運動・再びN

今回は、映画「茜色の約束」の日本語字幕付き上映会が実施された経緯について、ちょっと真面目な話です。

上映会という形で発表できたことには、実は色々な理由がありました。

まず、著作権の問題をクリアできたこと。

市販のDVDなどから字幕を作成することはできても、 それを一般の人に観てもらう上映という形にするのは大変です。

「茜色の約束」のDVDは市販されておらず、 出張上映会という形で映画本編を貸し出す有料サービスがありました。

OHP金魚は、これを利用(もちろん有料で)したので著作権の問題はありませんでした。

次に、サンプルDVDを借り受けられたこと。

字幕を作るには文字起こしをする必要があります。
DVDが市販されていない映画の文字起こしをするために、直接監督と交渉しました。

それができたのは、監督が大和郡山出身であったこと、そして金魚のメンバーと 監督のお母さんとが、いわゆるママ友であったことが大きいです。

一地域ボランティアサークルと映画監督では何の接点もないので、 市役所から監督の連絡先を教えてもらえても、なかなか繋がりませんでした。

実のお母さまからの口添えは、こちらの身分を保障するこれ以上ないものであり、 監督本人から、字幕を作成するためのサンプルDVDを借りられることになりました。

「茜色の約束」のサンプルDVDとは、映像に大きく「SAMPLE」と映り込んでいるもので、 画面下中央には英語の字幕がつけられたものです。

貸与期間も「字幕が完成するまで」という便宜をはかっていただきました。
このおかげで、1時間半という長編の字幕起こし作業をじっくりと行うことができたのです。

そして、監督さんが日本語字幕に理解があったこと。

字幕を映画本編に重ねて映すので、どうしてもその部分だけ発色が悪くなったり 一部映像が観にくくなったりましす。

監督の意向しだいで、字幕の位置を変えなければならないかと危惧していましたが

「みなさんが見やすい位置に字幕をつけてください。重ねた方が読みやすいでしょう。」

と言ってくださいました。

おかげで、すでにお知らせしたような位置に、かなりの大きさの文字を出すことができました。

最後に、資金面の工面がついたこと。

実際のところ、今回の出張上映料はボランティアサークルにとってかなりの高額です。
はじめは、資金不足を補うために、有料で上映するという案も出ていました。

でも市制60周年記念事業の時に、健聴者であれば無料で観られた映画です。
聴覚障害のある人からお金をもらうのはどうだろう、という議論がありました。

観覧無料で決行できたのは、 メンバーの県外への引っ越しが相次ぎ、休会することになった市の難聴協会から 会計に残ったお金を投入していただけたこと、 すでに「悪戦奮闘」で何度もお知らせしているように、イオンの 「幸せの黄色いレシートキャンペーン」で、ここ数年、消耗品などの出費が大幅に抑えられたことがあるからです。

イオンのキャンペーンでは、いつも有難いことに思った以上のレシートがOHP金魚に寄せられます。

地域のボランティアを支援してくださる方々へ感謝して、 そこで浮いたお金の有意義な使いみちとして、今回の上映に回すことになりました。

会場となった三の丸会館は、無料で貸りることができました。

磁気誘導ループも無料で貸してもらえました。

このように、いろんな方との絆があって、上映会の実現と成功に繋がったのだと思っています。

本当に有難うございました。

24日に開かれた上映会の前後に、OHP金魚に新聞社からの取材がありました。

上映前には奈良新聞さんから代表に電話取材があり、その記事は5月25日付の11面に載りました。
上映後は産経新聞さんから取材申し込みがあり、こちらは役員三人が対面取材を受けました。

以前から例会では、日本語字幕が必要だということを世間一般に広く知ってもらうために、 奈良テレビなどのマスコミにこの上映会のことを知らせよう、という意見が出ていました。

でも、何もかも初めての手作りの上映会。どんなハプニングがあるかもしれません。

「メンバーも緊張しているし、マスコミに対応する余裕はないだろう。」

「もし機材などに不具合などがあって中止になったりしたら大変だ。」

ということで、こぢんまりと内輪で開催することにしたのですが、 市長が定例会見でこの上映会のことを話されたので、マスコミに取り上げてもらえたというわけです。

少しでも日本語字幕普及の追い風となるといいのですが・・・。

「茜色の約束」に字幕を付ける運動・再びM

アンケート結果発表

32名の方にアンケートにご協力いただきました。

設問は難聴者用に用意したものでしたが、健聴者からも多くのご意見をいただけました。

項 目
聴覚障がい者(10名)健聴者(15名)記入なし(7名)
  
字幕があることで内容が良く分かった
10
10
  
見やすい大きさの文字だった
10
少し大きすぎた  
  
セリフが色分けされていて解りやすかった
10
セリフの色分けは不要
  
日本語字幕付きの映画を今後も観たいと思う
10
10
  
有料でも日本語字幕付きの映画を観たい
無料なら日本語字幕付きの映画を観たい
  


字幕を付けて欲しい映画があればお知らせください

すべての映画、昔の作品、河P直美監督作品

「風に立つライオン」、「神様はバリにいる」、「もがりの森」、「あん」

「見たい映画は沢山あります。字幕がないので諦めるしかない。」


ご意見・ご感想

終わりにエンディングロールを流す時、歌詞を流すのはとても良いと思います。(難聴者)

無料の方が良いが、有料でもよい映画を観たいです。(難聴者)

細々とした要約筆記、ありがとうございました。ご苦労をおかけしました。(難聴者)

一部、背景の色と字幕が重なって見にくかったところが残念でした。(難聴者)


字幕付き映画、初めてみせていただきました。ありがとうございました。(健聴者)

(神秘的な音)とか、カッコ付きで音の種類が捕捉されていてよかったです。(健聴者)

字幕がつくことで良く分かった。来てよかったと思う。(健聴者)

本当に大変な作業だったと思う。すばらしかったです。(健聴者)

これからも頑張って続けてください。(健聴者)

たのしくてよい。(健聴者)


有料でもいいですから、この様な機会に参加したい。(記入なし)

ポルトガル語の字幕が小さい。字幕が早く終わる。(記入なし)

よく理解できました。家のテレビで字幕を見ていて♪がよく出てきます。
聞こえないのでどんな音楽が流れているのか想像するのが難しいです。(記入なし)



アンケートへのご協力、ありがとうございました。

難聴者だけでなく、健聴者からも字幕があってよかった、見やすかったとのご意見が多数寄せられました。 「聴覚障がい者」にチェックを入れるのは抵抗があっても、字幕を必要とする人は少なくないのだと実感させられました。

また、「ポルトガル語の字幕が小さい」「速く終わってしまう」という意見がありました。

これは本編に元々つけられている字幕のことで、映画の字幕としては普通の大きさだと思われますが、 目で見て即座に意味を掴むには、やっぱり大きな字が良いのだと改めて感じさせられました。


さて、上映会も終了し、この『「茜色の約束」に字幕を付ける運動・再び』も終了・・・かと思いきや。

実はこの後、もう少し続きそうです。(^^)

5月24日 日本語字幕付き「茜色の約束」上映会

この映画がイオンモール大和郡山にある劇場で上映されたのが2012年。
その時から数えると、3年越しの念願である日本語字幕付き映画の上映会が開催されました。

昨年の初秋からサークルが一丸となって取り組んできた日本語字幕付き映画の上映が、 市内中央公民館、通称三の丸会館で行われ、総勢54人が鑑賞しました。

聴覚障害関係のスポーツ大会や、ろう学校の中間試験などと重なり、来場者数を心配していましたが、 多すぎず少なすぎず、ゆったりと余裕をもって鑑賞していただける人数となりました。

三の丸会館の小ホール。こぢんまりした使いやすい広さです。

  

椅子を並べ、磁気誘導ループ、パソコン、プロジェクータなどの機材を設置。

  

受け付け担当がスタンバイしている傍らで、本日の流れを確認します。

  

機材のチェックをしているところに、監督さんとスタッフの方が到着。


監督の地元・大和郡山で行う初めての字幕付き上映会。

「美しい映像で観てもらいたい」と、映写機も音響設備も監督さんの方で用意してくれました。

     

映画のスタッフさんは字幕の出し方に、金魚メンバーは音響設備に興味津々。

  


ホールの窓から見える市役所が、そのまま映画に登場するので、それをOHPでお知らせしていると

「映画は字幕じゃないの?」と心配そうに聞いてこられる方がありました。

OHPは上映前の代表と監督の挨拶の情報保障のための物でしたが、 誤解されて帰ってしまわれては大変です。

「この部分に日本語の字幕が出ます」と映画用のスクリーンに表示しました。

文字がかなり大きいのは、要約筆記サークル作成の字幕だからでしょうか。

奉仕員時代からずっと「読みやすい大きさの字を」と言われてきたので、こうなりました。

「あの大きさで字幕が出るの?」と難聴者からも驚かれました。


  

サークル代表の挨拶の後、塩崎監督からもご挨拶をいただきました。


  


「字幕を付けることには以前から関心があったが、なかなか難しかった。

今回、OHP金魚さんからお話をもらって、こうして実現した。

みなさんに観てもらえることは本当に嬉しい。どうぞお楽しみください。」


うっすらと涙を浮かべた難聴者から 「良かった。感動した。」

そう声をかけていただき、私たちも嬉しくなりました。

ご来場、本当にありがとうございました。

*アンケートの結果等につきましては、後日またお知らせいたします。

5月20日 映画リハーサル

「茜色の約束」日本語字幕付き上映会の最終リハーサルを行いました。

「茜色の約束」に字幕を付ける運動・再びL


レンズを動かせるのが便利だと、自慢していたサークルのプロジェクターですが・・・。

調子が悪いのでもう一台のプロジェクターを使ってみたところ、 とても鮮明に字幕を映し出すことができました。

調べてみると、明るさに雲泥の差がありました。やっぱり新しい物は明るいです。 背景の画面が白っぽくても、くっきりと薄い色の字幕が読み取れます。

なので字幕を映すのは新しい方のプロジェクータを使用することになりました。

本番で字幕送り出しの操作をする3人を決め、それぞれの担当箇所を割り振りました。 各自、自分の担当部分の前ロールに注釈を入れたり、空白部分を追加したり、 最終調整をすることになりました。

聴覚障害関係団体に先行予約の手配をしましたが、中途失聴・難聴者以外からは ほとんど反応がありません。
地元で撮影された映画ですし、せっかくなので地域の 聴覚障害の方に楽しんでもらおうと思っていたのですが・・・。

本番に何人来てくれるか、少し不安です。

映画館ではなくホールでの上映ですので、座席には融通がききます。
エレベターもあります。よろしかったら、車椅子の方も起こしください。
市の厚生福祉課に申し込みは必要ですが、無料です。(^^)

5月13日 定例会

連休明けの定例会は、いつものように各自の3分スピーチを書く練習をしました。

飛行機を乗り継いで行った海外旅行で荷物が届かなかった話、 家族の病気で食事に気を遣った話、ブラック企業ばりに働く息子さんの話などなど、 いつもながらバラエティに富んだ話題が披露されました。

いろんな人の話を聞く楽しさも例会の魅力ですが、 人に、特に聞こえない人に伝えるための話し方を体感してもらう学習の場でもあります。

自分が書き手になった時、書きやすいと思う話し方は、そのまま、 それを読む人たちに伝わりやすい話し方でもあるのだと意識してください。

思いついたままダラダラ話すのではなく、主語・述語がはっきりわかるように、 話があちこちに飛ばないように、何を伝えたいのか頭を整理して話すこと。 それができるようになると、聞こえにくい人との会話も、より スムーズにできるようになるのではないでしょうか。

お茶の後のミニ手話講座では、挨拶の復習と指文字を練習しました。

後半、口話学習のビデオで読み取りも体験し、読み取った単語を手話で表す練習もしました。

口話のビデオは一人で観ると辛気臭いものですが、みんなで観ると、 趣も違って、少しは楽しく学べそうですね。

4月22日 定例会

映画会までのスケジュールを確認し、その後すぐに行われる夏休み子ども企画についての 話し合いをしました。

お茶を挟んでミニ手話講座。
焦らず少しずつ覚えていこうということで、この日は挨拶に関わる手話を覚えました。

続いて、ボードやフリップを使った話を要約筆記する練習。
共有情報を効果的に活用するには、どう表現すればいいかを検討しました。

差し入れられた難聴者さん手作りのおやつの豪華だったこと。
男性陣にも好評な、甘さ控えめケーキをいただき、とても幸せな気分になりました。

4月8日 総会・定例会

こぢんまりしたサークルなので、ほぼ毎回総会みたいなものですが、 この日は年に一度の本格的な総会でした。(^^)

特に混乱もなく粛々と議事が進行し、役員も続投することになりました。

今年度は去年から準備してきた「茜色の約束」の上演会という大一番があります。
みんなの力を合わせて、なんとしてでも成功させましょうね。


残念なお知らせ

3月の講座を受けてサークルに入会してくれた新人さんでしたが、指の調子が悪くてドクターストップが かかってしまいました。県講座も受けるつもりでおられた方だけに残念ですが、サークルに入ったり 要約筆記者になるだけが支援ではありません。せっかく学んだ知識を生かし、自分なりの活動を していただけたらと思います。

よかったら、たまには遊びに来てくださいね。

3月25日 定例会

この日は難聴者は全員お休み。
でも3週間の講座で練習ができなかったので、OHPで連絡事項を書いてもらいました。

久しぶりに書く人もいて、まあ、その…、それなりでした。(苦笑)

そんな中、講座を受けられた方がお一人入会してくれました。
拍手〜っっっ。

県の要約筆記者養成講座にも興味を持ってくださって、申し込みをされるようです。
頑張ってもらいたいですね。サークル一団となって応援しますよ。

お茶の時間に情報保障なしで一人ずつ自己紹介。
県難聴協の一泊旅行に参加したメンバーからのお土産など、数種類のお菓子が配られました。

その後は各自、ロールやノートテイク用紙に講座で録音した講師の話を書きました。

初日の説明部分なので、聴覚障害関係の言葉がたくさんでてきます。
中には略号を間違って使っていた人も。お〜い。(涙目)

続いて、同じく講座で録音した難聴者の体験談を書きました。

講師の話し方、難聴者の話し方、それぞれの違いを体感し、聞こえない人がいる時に どういう話し方をすれば伝えやすいかも考えてもらいました。

間の取り方、語尾の抑揚などでも書きやすさが違ってきます。
情報保障者が書きやすいということは、それを読む難聴者も理解しやすいということです。

伝わるように書く、伝わらなければ意味がない、というのはサポーターであっても同じこと。

大事なのは、「伝えよう」という気持ちです。(^^)

新入会の方には難しかったでしょうが、今の段階では、難聴・中途失聴の知識を増やし、 要約筆記がどのようなものかを体感してもらえればOKです。

あとのことは、みっっちり、県講座で学んでください。

3月14日 ふれあいまつり

福祉会館で行われた「ふれあいまつり」に、 いつものように情報保障で参加しました。

カラオケや演奏の歌詞は前もって原稿を頂いていたのですが、同じタイトルでも 全く違う歌が1曲あって、用意した前ロールをスクリーンに映し出すことができませんでした。

会場からの残念そうな視線を背中に感じ、申し訳ない気持ちになりました。

3月11日、18日 聞えのサポーター講座

申し込み時は6人でしたが、2回目からは4人になりました。

今回の講座は、聴覚障害、 その中でも中途失聴・難聴について少しでも多くの方に理解していただくというもので、 1回のみの受講でも構わないのですが、やっぱり、ちょっと残念。

それでも、残りの4人は全回出席してくれました。

ややのんびりした雰囲気の中で、ちょっとしたお知らせを書いたり、 喫茶店での会話などを疑似体験したりしてもらいました。

ウエイトレス役のスタッフがお勧め商品を説明するのを書いたり、 注文を待つ間にホワイトボードを使って難聴者とお喋りを楽しんだり。

喫茶店のメニューは講師の力作です。美味しそうなケーキや各種飲み物のカラー写真を見て、

「こんなん見せられたら、休憩の時お腹減るやん。」

と、急遽、予定のなかったお茶菓子(駄菓子ですが)を準備することになりました。

2時間3回と短い講座でしたが、この経験を各自の地域や職場で活かせてほしいと思います。
できればサークルに入会していただいて、一緒に活動できればより嬉しいのですが…

さて、どうでしょうね。

「茜色の約束」に字幕を付ける運動・再びK


上映会当日、会場となる市内の中央公民館を下見しました。

古い会館ですが、近鉄郡山駅すぐという好立地です。
その三階の小ホールには舞台があります。舞台幅いっぱいのスクリーンを下してもらって、 サンプルDVDと字幕を重ねてみました。

思った以上に字幕が読みやすく、ホッと一息。

詰めれば120席というフロアですが、機材の置き場所を確保し、 見やすいよう、動きやすいよう、空間に余裕をもたせて椅子を並べると、70席ほどが妥当かな。

コンセントの位置や数をチェックし、暗幕の具合を確かめ、特に支障のないことを確認しました。

3月4日 聞えのサポーター講座

1月に予定していた講座に申し込みがなかったため、再度募集をしたとろ、 6人の参加がありました。

全員女性というのは、もしかしたら初めてでは?

ろう者の知人・友人がおられる方、手話を勉強されている方、介護施設でお仕事をされている方と、 聴覚障害に関係する立場である方が多くみられました。

聴覚障害、特に中途失聴・難聴についてより深く理解していただけますように。

「茜色の約束」に字幕を付ける運動・再びJ


突然動きを止めたプロジェクターを、市内某メーカーの修理施設に持ち込みました。 いつもならすぐ見積りが来るところ、一週間近くたっても何の返事もありません。 これはもしや一大事では、と内心ビクビクしつつ連絡をとったところ・・・。

技術担当者がインフルエンザでダウンしていて、まだ見積りもできていないことが判明しました。

リストラの影響(?)か、技術者が不足していたために手が回らなかったようです。 結局、どこも異常がないということでした。前にもそんなことがありましたし、 他の地域でも、修理に出しても「異常なし」と戻って来て結局買い換えたという話もききます。 なんだか不安・・・。

それはともかく、戻って来たプロジェクターは今のところ問題なく作動しております。

前回の、人物を特定する(花子)という表記については、名前を入れるより色を変えた方が解りやすく 読みやすいという意見が出て、再び色で識別する方向に。

前は主人公の色を特定するという表示の仕方でしたが、難聴者の意見を入れて、複数の会話の時に それぞれに色を割り当てるという方法に変えたところ、

「前より良くなった。」 「誰のセリフか解りやすくなった。」

と好評だったので、これに確定しました。

BGMが流れている時の表記を「♪」だけにしていましたが、 「♪〜」の方が音楽がずっと流れていると感じられるということで変更しました。

映画の終盤、盛り上がるシーンの音楽は、「♪♪♪」と♪を多数並べていましたが、 カッコ書きで(音楽が徐々に大きくなる) (音楽が盛り上がる)の方が解りやすいとの指摘が。

(セミの声)(虫の声)
♪〜

という二段構えの表記が、音楽をバックにセミや虫の声が聞こえているのだと説明すると、

「なるほど、そういうことか。洋画の字幕は、そこまで親切でないからわからんかったけど、 BGMが流れている場面は本当はいっぱいあるんやろうねえ。」

などなど、いろんな意見や感想が出てきました。

今回の字幕は、私たち要約筆記サークルが作る字幕です。

聴覚障害を支援するサークルとして、できるだけ健聴者と同じように楽しんでもらえるよう、 あらゆる工夫をしていきたいと思っています。

2月25日 定例会

この日は予想外の参加者もあり、賑やかでした。

遠方にお住まいの難聴者会員お二人、見学の議員さんお一人、それに「茜色の約束」の塩崎監督と、 いつもと違った顔触れでした。

久しぶりに難聴者会員全員が揃い、例会準備をしている傍らで、 市難聴協の今後について話し合われました。

設立当時は複数いた市内在住難聴者も、何人かはそれぞれの事情で引っ越しされ、 例会に出てくるのも大変な現状です。ここ数年、 難聴者協会として単独で活動するのが困難な状況が続いていました。 今後の見通しも不透明であることから、独立団体としては一旦終了して、 OHP金魚の難聴者会員として共に活動していくことになりました。

難聴協からの報告の後、塩崎監督との約束の2時半まではワンポイント手話講座をしました。
ちょっとバタバタしていて、あまり良いとはいえない内容になってしまい、申し訳なかったです。

その後、お茶を飲みながら、監督と一緒に15分ほど字幕を重ねたサンプルDVDを観ました。

画面に字幕を重ねるか、字幕だけを独立させて画面下に表示するか。

監督からは「皆さんが字幕を見やすいように、重ねてもらって結構です。」と言ってくださいました。

効果音の表記など、修正すべきところを尋ねましたが変更はありませんでした。

お茶の準備中、難聴者からメンバーに「挨拶をしたいのでノートテイクして。」と要請があり、 「とても楽しみにしている。」と、直接監督に伝える場面もあったようです。

大きなイベントとなるこの上映会を、みんなの力でなんとしても成功させましょう。

いろいろお世話になっている塩崎監督と記念撮影

2月18日 臨時例会

今月は第2水曜が祝日で会館を使うことができなかったため、第3水曜の例会となりました。

少し間が空いたせいか、字幕を確認するパソコンの接続にも手間取り、 その間にしてもらっていた連絡事項のノートテイクでも問題が発生しました。

この日の参加難聴者は二人。それぞれの両側に筆記者がつく、三人一組で書き始めました。
ところが、交代の仕方も確認せず、筆記者どうしで「続きを書いて」「もう少し書いて」などのやりとりが。

例会だといっても、これでは緊張感と責任感がなさすぎます。

通訳現場なら、筆記者が揉めてる間にも情報はどんどん流れていきます。
その間、難聴者は情報を得られず、放っておかれることになります。

「なんのために、誰のためにノートテイクしているのかを、よく考えて。」

と、話を中断した先輩から、お小言をもらうことになってしまいました。


映画の試写の後はワンポイント手話講座です。

手話もされる難聴者が参加していたので、健聴者とコンビを組んで講師をしてもらいました。

「この前」、「習った」、「手話」、「覚える」、「忘れる」を組み合わせて、

「この前習った手話、覚えてますか?」の手話表現を学習しました。

前回の復習と共に、自己紹介の手話、ア行の指文字などをしました。

手話講座の情報保障というのは、前回もそうでしたが、大変勉強になります。

もうちょっと系統だてて、学習に生かせる進行を考えたいと思います。

1月28日 定例会

この日、一人だけ参加してくれた難聴者が、大阪で口話を習っているが 講師がろう学校の先生で、手話をされる方であること、受講生はろうの人がほと んどで、手話での雑談になると全くわからない。「手話を覚えて」と言われたことなどを話されました。

以前は金魚でも、ワンポイント手話のような学習をしていました。

市町村で派遣制度を作ることになった時、市の登録者を増やすために、手話より 要約筆記の学習に重点を置くようになっていましたが、 制度が変わったこともあり、以前のようにゆるやかに進めていくのも一つの選択肢。

ということで、いきなり「ワンポイント手話」復活です。

とりあえず、「手話」、「できる」、「友達」、「わかる」、「わからない」の5つを覚えました。

そして、これが情報保障の練習に、とんでもなく役立つことが判明したのです。

参加された難聴者は、まだ全体投影の要約筆記にも慣れておられず、 サークルに出てこられるようになったのはつい最近です。

その方に解るように書かないといけないのですが、これが、なかなか通じません。

「『手話』という手話をやってみるので見てください。」

さて、これを書く時、略号を使うべきか否かと頭を悩ませ、通じるまで何度も書き直しました。

スクリーンは見てくれても、手話のジェスチャーを見ずにメモを取っているなどなど、 こちらの意図したことがなかなか伝わりません。

「手話で質問するので答えてみて」 と、 『あなたは手話ができますか』とふると、

『できる』の手話が返ってきたりして、聞こえない人に正しく伝えることの難しさを再確認しました。

聞こえない人も聞こえる人も、一緒に楽しく、手話が覚えられればいいですね。
次は他の難聴者に講師になってもらい、ちょっとだけレベルアップしてみましょう。

もちろん、レベルアップするのは手話だけではありません。情報保障もね。(^o^)


お茶の後は、全員が机の上でロールに書く練習をしました。

メンバーの一人が寝台特急を乗り継いで北海道を2往復し、九州まで行ってきたという話です。
トワイライトエクスプレスのプレミアムチケット入手の経緯も語られました。

こういう練習を初めて見た難聴者が、

「両隣の人のを見比べていたが、人によって捉えるところが違うんだと実感した。」

「数字とか、名前とかが違っているところもあった。」

と、ちょっぴり耳の痛いことも、こっそり(笑)言っておられました。

サークルは、難聴者にとって居心地の良い場所であることを目指しています。
同時に、よりよい情報保障、要約筆記をするために、忌憚のない意見をいただける場所でありたいと考えています。

もうちょっと慣れてきたら、遠慮なく、シビアな意見をビシバシ出してくださいね。

1月21日 字幕研修会

インフルエンザが流行し、体調の悪い人もいる中での研修会になりました。



「茜色の約束」に字幕を付ける運動・再びI


数日前に字幕付き日本映画の上映を観て来た人の意見を参考に、 複数人の会話の時には、セリフの前にカッコ書きで役名を入れてみることにしました。

字幕を作成し始めた頃は、全員のセリフに(花子)などと表記することを考えていたのですが、 これをやると字数が増え、読む方にも負担となるので取りやめにしていました。

修正した字幕をDVDに重ねようとしたところ・・・。

ブロジェクターが、プロジェクターが、突然動きを止めてしまったのです。(大汗)

エラーメッセージをマニュアルで確認すると、ランプ切れのようでした。
とりあえず早急に点検・修理に出すことにして、この日はこれでお開きに。

ランプ以外に不具合があったらどうしよう。 これはレンズが動かせる、とても便利な代物なのにっっっ。

このプロジェクターは、家庭内不用品を持ち寄って何度もフリマを開き、慎ましく溜めたお金で買いました。

金魚としては初めて新品(!)の機材を購入しました。といっても、いつものように、格安で。(爆) あれから10年ほどたちました。 よく働いてくれたけど、もうちょっと…と言わず、ずっと頑張ってもらいたい!

字幕作成が粛々と進むと、今度は機材トラブル発声です。(涙)

1月14日 定例会

本当なら、この日から聞こえのサポーター講座が始まる予定でした。

しかし、年明け早々の講座が災いしたのか、大和郡山市では初めて、 要約筆記関係の講座が中止となりました。

後から聞いたところでは、申し込もうとしていて忘れた人が何人かいたとか。
やはり年末募集、年明け開講というのは無理があるかもしれません。

それでも福祉課の計らいで、3月に改めて募集をかけることになりました。
今回忘れていた方も、次回に参加していただけますように。

ということで、通常の例会となったこの日ですが、 お仕事の都合でなかなかサークルに来ることができなかった 難聴者の参加があったのは嬉しいできごとでした。

前半は講座の延期の報告、字幕制作の進行状況などの報告がされました。

字幕が仕上がったことを映画監督に知らせたところ、2月頃、監督ご本人か映画会社の方が、 郡山まで確認に来てくださることになりました。

5月末には、地域の聴覚障害者等に呼びかけて上映会を開きたいと計画しています。

いろいろ大変だと思いますが、みんなで頑張って成功させましょう!

ということで、後半は先週に引き続いて映画字幕の確認作業です。



「茜色の約束」に字幕を付ける運動・再びH


一番セリフの多い、主人公(女の子)だけ薄いピンク色に指定されているのが気になる。

そもそも色を変える必要があるのか。

前回出た意見を検証するために、今日は音を消したDVDに字幕を重ねてみることに。

字幕をアップする人だけが、赤外線ヘッドフォンから音を聞きました。

画面に映っているのが、そのセリフを言っている一人だけだとしても、 二人以上で会話をしているシーンでは、 同じ色ではセリフの判別がしにくいことが改めて確認できました。

ピンク色は違和感があるので、基本の色と区別はできるが、 大きく変わらない色を選択することにしました。

ろう学校の子どもたちにも観てもらえるように、ルビもつけてみました。

終わってから、音なしで映画を観た感想を訊いたところ、

「音楽や音を表す文字表記だけでは、やっぱり臨場感が感じられない。」

「耳からの情報というのが、いかに大きいかわかった。」

「どんなものにも、字幕が絶対必要だとよくわかった。」

今回は映画の冒頭部、30分だけの検証でした。
それでも、字幕だけで鑑賞するのは相当辛いものであったようです。

けれど、この日初めて試写を観た難聴者さんは、

「この先、話がどうなっていくのか、すごく楽しみ。」

と言ってくださいました。

聞こえない人は字幕が頼り。
多くの人に映画を楽しんでもらえるよう、より見やすい字幕を作っていきましょう。

1月7日 映画字幕研修会

「茜色の約束」に字幕を付ける運動・再びG


今年最初の活動は、例会ではなく字幕の研修会となりました。

ほとんど全員が顔をそろえ、昨年から取り組んできた字幕付け作業の確認をしました。

監督さんからお借りしいてるサンプルDVDを映写し、その画面に重ねるように、 四苦八苦の末ようやく形になった字幕を映して鑑賞しました。

途中でDVDを止めて、表現の仕方などを確認していきます。

セリフ以外の音をどこまで拾うのか、セリフの色を変える必要があるのか。
擬音をどう表現するか等々、字幕を映す位置、大きさなどいろんな意見がでました。

健聴者がこだわった部分でも、難聴者に意見をきくと「わかるから要らない」というところもありました。

今回はおおまかな確認作業のため音つきで鑑賞しました。
次は短い時間を字幕だけで観て、完成に近づけていきたいと思います。



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